HP-TOP 磯採集いろいろ 2002年度の磯    

品質落ちの宝石? (08/08 更新)磯は厳しき (11/08 更新)
台風の後に (07/27 更新)シマスズメの変なヤツ (10/27 更新)
台風を横目に (07/13 更新)採集トリオの日 (10/10 更新)
梅雨の合間に (06/24,28)採集魚2種訂正 (09/17 更新)
6月初旬の磯 (06/10)判らないものです (09/08 更新)
初磯 (05/02)フエダイ (08/13 更新)

磯は厳しき(11/8)

ホントに寒いですね。フンギリのつけられない私は北風が冷た~く吹くこの日、きちんと靴下を履いて磯へノコノコと行ってきました。

当日の天気は曇りで気温は8℃!(9:30頃)寒いです!タイドプールとなっている処の水温は11℃ですが、外気が寒いので水の中に手を入れても暖かく感じてしまいます。

冷たい風を避けてコーヒーをすすりながら傍らのタイドプールを覗いておりますと、横たわったオヤビッチャが目に入りました。

傷を負っているわけでもなく、もしやと思って水温を計ってみると、なんと7℃!ではないか。このタイドプールは満潮時になんとか外海と繋がるような位置にあり、海水が流れ込んで来なければ外気温の影響をまともに受けてしまいます。

辺りを見まわしてみると更に2匹が見つかりました。こちらは微動だにしないオヤビッチャ。

この1匹は辛うじて生きており、時折僅かながら体を動かしています。この前まで元気に泳いでいるのを見ているだけに、死滅回遊魚の運命ではありますが悲壮感漂う光景ではあります。

寒さにメゲて早々に引き上げました。もちろんこの日の採集魚は何もありません。浅瀬ではまだまだ元気に?泳ぐオヤビッチャやシマスズメダイなどが見られますが、この日の現状を見る限り、今年の採集はこれで終りかな?という気がしてきました。


シマスズメの変なヤツ(10/27)

寒くなりました。短パンの上にGパン、Tシャツの上に長袖とパーカーという出立ちで磯へ行ってまいりました。

当日の天気は晴れですが、気温は21℃(9:30頃)陸地に近いタイドプールの水温は15℃。でも冷たい!とは感じなかった。大潮でもない日に普通は殆ど出かけることはないのですが、当日は目的があったのです。

数日前に「シマスズメダイに似たシチセンスズメダイの幼魚の写真は持ってますか?」というメールを博物館のS先生より頂きました。私の手元に写真はないのですが、「シマスズメダイに似た・・・」というくだりでピピッ!と思い当たる1種がいたのです。それが数年前から見かけている「シマスズメの変なヤツ」なのでありまして、ズーッと未確認のまま今日まできている次第。

見かける個体数はシマスズメの1割程度でタイドプールに必ずいるわけではありませんが、背中の後半部分が白っぽくなっていて、直ぐに見つけられました。

採集してプラケースに入れ、横から眺めてシチセンスズメダイであることを確認し、今日の目的は達成できたのでメデタシメデタシ。後は帰って写真を撮るだけです。

シマスズメダイとの比較は コチラを ご覧下さい。(シマ:2.5cm、シチセン:2.2cm)

「そんなの知ってるヨッ!」て言われそうですが、ホント私はズーツと「シマスズメの変なヤツ」で通してきたのですから・・・

1時間ほどで目的は終了、その後少し磯を見て廻りました。前回の台風以後姿を消していた魚達は少し戻ってきているような感じがしますが、目を引くものといえばチョウハン、ハナハゼを見かけただけで、磯はとても淋しくなっています。そして肌寒く、水の中に入ろうなんて気が起きない時期となってしまいました。


採集トリオの日(10/10)

台風21号が通過した数日後の某日、Sawada さん、Haku さん、そして Eto の3人で磯採集に行ってまいりました。

天気は下り坂・・・との予報で危ぶまれた当日でしたが、風は無くてソコソコ晴天という採集には都合の良い日和。

初めてお越し頂いた Haku さんには、セグロやチョウ科の2~3種でもお持ち帰り願いたいと Sawada さんと私は密かに思っていたのですが、漁港は台風の持ち込んだゴミで魚が見えず空振りとのこと、磯へ期待が掛かるのですがこちらも台風の影響でキレイに魚が居なくなって、こちらも空振りかな??の状態。

この悲痛な状況を打破したのは Haku さん自らでして、この日唯一のチョウ科、トゲチョウを採集、お見事です。

悲痛と申しましても全く採れなかったということではありませんし、あれこれお話ししながらの採集活動というのは楽しいものです。というわけで他に採集したお魚は、ソラスズメダイ、スズメダイ(マツバかなぁ?)、キヘリモンガラ(3.5cm)とナベカ。

撮影の為に少しの間だけお連れしたキヘリモンガラ。いやぁ~なかなか背鰭を立ててくれません。

悪い子でして水槽にいるヤドカリを襲うし、ナベカやイスズミの尾鰭の一部を食いちぎってしまいました。無くなった部分は再生できると思いますので、それまではこの子だけ隔離です。

捕獲するために網で追い詰めていくと、観念したキヘリモンガラは水槽の隅で鰭を立てて硬直状態で踏ん張ります。こうなると突っ掛かえた網の方へ追いたてようとしても動きません。

そうなってしまった場合、そーっとこのように指でつまんで取り出すことができます。他のモンガラはどうなのか知りませんが、何か妙に身近な生物に感じてしまいました。

キヘリモンガラはきっと必死なんでしょうけれど・・・


採集魚2種訂正(9/17)
    前回( 判らないものです:09/08 更新 )に採集し、「カンランハギ」と思っていたもの。「モンツキハギ」でした。(写真をクリックして下さい)

その後、黄色味が増し、さらに体の後半分が薄~く暗色部になっていることに気がつきました。
いいわけ・・・
海で見るモツキハギはキイロハギみたいな真黄色というイメージがあったが、実際には黄土色に近い色合いだった。
眼の後方の暗色斑はこのサイズ(4.5cm)では無いものと思っていた。
眼の後方の暗色斑の位置は真横と思っていた。(良く見てみると少し下がった位置にある)
  えっ!カンランハギ?と思われた方ゴメンナサイ。
 
      前回( 台風を横目に:07/13 更新 )に採集し、「テングハギ属」と思っていたもの。「ニザダイ」でした(写真をクリックして下さい)。その後、順調に?ニザダイへと成長していきました。

いいわけ・・・
・尾鰭の付根にあるトゲが2個だと思っていた。
・背鰭の第1棘は長い(2棘と同じくらいか、それ以上)と思っていた。

あれ!テングハギ属?と思われた方ゴメンナサイ。

判らないものです(9/8)

前回の大潮(某Off会開催の頃)には帰省にて海へ行けませんでしたので、今回は海海海と思いを募らせ行ってまいりました。

しかし、またまた台風通過の後遺症で波のうねりがあり、浅瀬では濁りのあるところもあって見れない状態も生じていました。この日はチョウチョウウオ、フウライ、トゲ、チョウハンの順に例年より多く見られましたが、他のチョウ科は見られませんでした。

程よく潮が通る浅瀬で、ニザダイの群れに混じって泳いでいたニセカンランハギ??らしきを見たのは干潮のピークを過ぎた頃ですが、どうも黄色味が強過ぎる・・・。

前屈みになり、魚が警戒するギリギリまで寄って確認しようとするのですが、判らない!でもって採集して、持参のプラケースに入れ横から眺め、持参の小図鑑を見ても判らない!

この子がカンランハギ(4.5cm)と判ったのは、写真の撮影が終って家の図鑑を見てからです。眼の真横後ろに墨を引いたような暗色があるのと、尾鰭付け根にあるトゲの部分が黒色です。(後日、カンランハギ訂正)

眼の後ろに暗色斑がある魚としては他にイレズミニザとモンツキハギがいます。実は少しは期待もしてみたりしたのですが、ハハッちょっと無理でした…

他に採集したのは、3cmの トゲチョウ いいサイズです。


フエダイ(8/13)

お盆の週になりますが皆さん如何お過ごしでしょうか?私は連日の強風の谷間を狙って磯へ出かけてまいりました。

ここ1週間ほどは強風が続いており潮だまりを覗くのには不適ですが、このままいけば干潮時期が終ってしまう~。朝起きたら一番に外を見て風の状態をチェックする日が続いておりましたが、ナントこの日は風が無い!!あたふたと用意をし、行くのは早過ぎると思いつつも潮の引く6時間前には家を出たのでした。

小さなタイドプールで採集したのは、フエダイの幼魚(2.5cm)最初はメジナのようにもクロダイのようにも見えましたが、メジナにしては体色が薄く泳ぎ方に活発さがないし、クロダイにしては泳ぎ方が直線的でないし…

というわけで「何かが違う?」と感じたら、やっぱり採って確かめてみるしかありません。光のさし加減か?体側の小さな白点はほとんど目立ちませんでした。

水槽に入れた直後からイソエビを狙うしぐさをします、図鑑で調べてみると肉食性とある。今のところエビのほうが大きいので軽くあしらわれておりますが、この先フエダイのほうが大きくなってしまうとエビの命がなくなってしまいますね。

他に採集したのは、2cm弱の 豆フウライ、とシチセンスズメダイ。


品質落ちの宝石?(8/8)

「暑中お見舞い!」がピッタシの真夏日が続いている某日、1リットルの水分をバックに詰めて大潮の磯へ行ってきました。

波はちょっと高いが無風のこの日、タイドプールはとても覗き易いものの、ジッとしているだけでも汗が流れ落ちてきます。水たまりのような処ではシマスズメダイやオヤビッチャ等は元気ですが、ツバメコノシロは少々ヘバっているようにも見える。

とあるタイドプールで採集したのは、ミヤコキセンスズメダイ(約2cm)。遠目に眺めた時にはブルーが目立ったのでソラスズメダイかと思ってしまいました。

このままでも十分綺麗な魚なのですが、Syunさんがおっしゃるところの「海の宝石」からは少し品質落ちなのです。というのも、数年前に初めて採集したときには、すくい上げた網の中で文字どおりキラキラと輝いていたのが強く印象に残っているからなのです。(今回のよりももう少し小さい固体だった)

地味になるまでの変化を撮りたくて連れて来ました、あと何日間このままでいられるでしょうね?他に見られた魚としては、枝のように漂っていた (たぶん)オニカマス(3cm)、やシイラ。


台風の後に(7/27)

前回の後に、またまた台風が9号10号11号と発生!影響のある9号が日本海側へ抜けるのを待って平日の磯へ出かけてまいりました。

台風9号は関東地方に直接の影響は無いものの、外海にあたる場所は波のうねりが前回以上に大きい・・・。岩場のタイドプールを覗きに行こうとすれば、岩を越えて押し寄せる波で足を掬われアッという間に怒涛の海に流されて、新聞記事になってしまいそうなので素直に諦める。そのかわり潮の引き始めた浅瀬の磯は平穏そのもので、波もなく風もなく日当り良好にて、とても覗き易い。

タタミ1畳にも満たないタイドプールでチョンチョンと泳ぐチョウ科らしき魚を発見。ソーッと近づいてみたらチョウチョウウオが2匹、向かい合ってお互いに自己主張を張り合っているのでした。(写真をクリックしてみると、中央部に向かい合っている2匹が見えるでしょう?)

深さは10cmもないので採るのは簡単でしょうが、ちょっと小さいので写真だけ撮ってパスです。他のタイドプールでは、2cm程のトゲチョウとコショウダイ、ホウライヒメジが見られました。

で、我が家にお越し頂いたのはトゲチョウとコショウダイ。最初は餌付け兼撮影用の60cm水槽に入れたのですが、2匹共どうも落着かない・・・。藻や雑草?の生い茂るところに何かしら餌になるモノがいるだろうと思い、120cm水槽へ移動。

これを書いている時点でちょっと水槽を覗いてみると、2匹共落ち着いて元気にしていますので、このまま暫らく様子を見ることにします。


台風を横目に(7/13)

今週は大潮、しかし台風が6号7号8号と連続発生!台風情報を横目に磯へ出かけてまいりました。

台風6号が去って2日目にあたる磯ですが、外海にあたる場所は波のうねりが結構大きいものの、タイドプールや浅瀬は晴天も手伝って見易い。磯は所々荒れていて、今までお魚の隠れ家だった大きめの岩はキレイに無くなってるし、岩穴があった所は砂で埋まっている。お魚はピンポイント的に居たり居なかったりで全体的にみれば魚影はやっぱり薄い。

しかし採りましたよ~♪、前回↓あきらめたチョウチョウウオ!。
今回は複雑な岩穴から2m弱離れているのを確認し、そ~っと、そ~っと近づいて退路を断ち、石影に隠れたところを追い出し棒で追い出して簡単に網の中へ、今年初のチョウ科を採集。

他に採集したのは、くるぶし程の浅瀬で遊ばれ続けた末に採集したテングハギ属(写真をクリック)と、黒づくめの魚体を写真に撮りたかったツバメコノシロですが、水槽に入れたらマダラ模様になっちゃった → ココ   *テングハギ属 採集魚2種訂正 をご覧下さい。

採集したテングハギ属の成長をとても楽しみにしております。3年半前に同定されたツマリテングハギの幼魚が → 実はサザナミトサカハギという経緯があり、ここへきてツマリテングハギの幼魚が判らなくなっているからです。ツマリテングだと良いな~。


梅雨の合間に(6/24,28)

梅雨に入ってから、向こう1週間の天気予報にお日さまマークはありません。ん~でも海に行きたい・・・。

雨の降らないと思われる日を慎重に選んで行ってきました。しかし、曇りの天気というのはタイドプールは覗き難いもので、灰色の空は水面に反射して薄いフィルターを掛けたようです。

数日間雨が降って気温が低かったせいか、全体的に魚の姿が少なく感じました。ボラとメジナが圧倒的に多く、タイドプールにはカタクチイワシとナミノハナ(左写真)、カゴカキダイ程度しか見あたりません。

あきらめ気分が漂う中で覗いたタイドプールで、小さなシマスズメダイを1匹発見。「夏の魚が出てきたか・・」と思いつつ「では・・」と隣りのプールへ目を移せば岩穴から、あのポーズでチョウチョウウオがスーツと出てきた!!

嬉しいですね、暫らく眺めてしまいました。岩穴の形状が複雑で採れるという気持も起こらず、結局網を入れることもしませんでしたが、次からの採集に期待が大きくなってきています。


6月初旬の磯(6/10)

日中(当日)の気温は30℃に届きそうな暑さ、また、アチラでもコチラでも夏モノの採集情報が聞かれ、「もしかしたら・・・」との期待を抱いて行ってきました。

しかし、タイドプールの幾つかは海藻がまだ多くて覗けない状態で、魚影さえ無い処もあります。また、前日の強風の為かゴミ類も多く、そっと掻き分けて覗いても、やはりゴミなのでした。

タイドプールではメジナとボラの幼魚が多かったが、オキナメジナが1匹だけ見られた。タイドプールを諦めて波の穏やかな浅瀬を探索したのですが、特に目新しい魚は見られなかった。

目を引いたお魚といえばチャガラの群れ。「そういえば・・・写真の在庫が無かったな・・・」と思って3匹を採集しました。オレンジの体にクリクリの目がかわいいチャガラの幼魚 4cm です。夏モノにお目にかかるにはもう少し時間が必要な、例年どうりの6月の磯でした。


初磯(5/2)

それまでは、寒くて全く海に行く気など湧いてこなかったのですが、前日、25cm径の網を作り終ったら、急に海に行きたくなりました。

桜の咲く頃からでしょうか、毎日毎日風が強いですね。天気は良いのですが、この日も風が強く、普段の半分しか見れなかった。取り敢えず春の風物詩、キヌバリには会えました。気温は21℃、タイドプールの水温は18℃で心地よい感じがする。

キヌバリ、ナベカ、○○スジエビ?、小さめの海藻付きの石、これが今日の採集もの。

キヌバリは6cm、このサイズ程度までが個人的には一番好き。

他に3cmぐらいのギンユゴイが1匹、クサフグ、メジナ、ボラ、ベラ類などが見られた。

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