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1998年度の磯と初めての岸壁採集
 

今年は例年に比べて1ヶ月程早く水温が上がりはじめ、お魚のほうも同じく、チョウチョウウオが6月に採れるなどして磯はちょっとした異常気象です。

今まで(過去5年間)私の活動域では、ソラスズメダイが群れでいるところなど見たこともなかったのですが、今年は初めて見ることができた。

 

採集を始めた頃から想い焦がれていた、ツノダシを磯で採集!。まさかと思うほどの浅い水深、絶対採れるという思い、今までにない緊張感。息子と2人、水中の足の震えを押さえながら、慎重に慎重を重ねて網の中へと追ったものです。

初めての岸壁採集は、今年最後の磯採集を終えての帰りです。漁港は、臭~い、磯の香りなんて皆無、おまけに釣り人がとても多い。しかし、覗いてみるとツノダシ、アケボノ、トゲチョウにチョウハンがいるではありませんか早速、ツノダシに挑戦。息子と挟み討ち作戦でいったのですが、ツノダシは悠々と網の下を通り過ぎて行ってしまう。そう、網が届かないのです。腹這いになって、手を一生懸命伸ばしても、と・ど・か・な・い。磯の網は役に立たず、収穫はゼロ。

2回目の岸壁採集です。今度は最初っから岸壁を目指してきました。もちろん、慌てて購入した 3.6m の網を2本準備してきてあります。購入した網は目が荒く小さな幼魚は逃げてしまうので、前夜、目の細かいのに付け替えたもの。

早速、アケボノに挑戦、そーっと網を入れ、ゆ~っくり距離を詰めていきますが、網が重い。そして網の存在に気が付いたアケボノは、ツッッと底の方へ移動します、それに合わせて網も移動させる、が、なんと網が 見・え・な・く・なってしまった。水深があるうえ、あまり透明度がよくないんですね、岸壁は。もちろん、収穫はゼロ。だけど、この岸壁に通ってるお兄さんから、アケボノを一匹頂いて帰りました。慈悲です。

3回目の岸壁採集です。だんだん気合が入ってきます。

今度は網が上から見えるように、網の枠に白いテープを貼ってあります。漁港に着くと早速、またまたアケボノに挑戦、息子と2人で、そーっと網を入れ、ゆ~っくり距離を詰めていきますが、やはり網は重い。ゆ~っくり距離を詰め、そーっと追い上げて水面近くまでくるともしかして採れるかな、という期待感がふつふつと沸いてきます。が、スッとアケボノが消えます、そう、網の縁を す・り・ぬ・け・ていつのまにか網の後ろを泳いでいるではないか。何度やっても、もう少しのところでため息ばかり、ちょっとやけ気味の心境になってきた。そうこうしてるうちに、なんと、底へ逃げようとしたアケボノが左へ2cm 間違えて網の中へ。どうであれ初めての採集です。嬉しい。収穫は1匹。

4回目の岸壁採集です。もう後には引けなくなりました。

3本目の長網を意気込みで何故か購入、60cm の玉網も購入、風よけネットで新たに半円形の網も作成。今回は、このふたつの網に期待をかけて、胸わくわくで来ました。大きな網は、魚の逃げようとする方向に合わせて網を動かす余裕を与えてくれたし、前回のものほど重くない。

最初の採集はミノカサゴ、どうして水面下を泳いでいるんでしょうね、そう思いながら網を出す。あの姿態なので、すばやく泳げるわけがなく網1本で楽々と採集。

次はアケボノ、息子と2人、そーっと網を入れ、ゆ~っくり距離を詰めて水面近くまで追い上げる。前回はここで身をひるがえして逃げられる場面なのですが、今回はあっさり網の中へ。こうしてアケボノを3匹採集。帰り際にちょっと変わったのがいたので採集したら、ゴマチョウ。おお、いける、来年もこのふたつの網で頑張ろう。

追記1:ツノダシの採集にも挑戦したのですが、ツノダシは自分のいる環境を熟知。自分のいる環境、ここは四角い筒状のコンクリートを横に詰んで組み上げた、およそ岸壁とはいいがたい場所。しかも通常の岸壁と横並びに続いているのに、通常の岸壁への移動は頑固として拒否するツノダシ。一度だけ、一番上の筒の中に追い込んだのですが、さにあらん2m 奥で二股にわかれてる。ツノダシは散歩するごとく筒に入り、別の筒から難なく出ていった。んむ、やがてここは水温が低下して死んでしまうから、さあ網に入りなさい・・・・・ダメか。

追記2:年配の御夫婦を毎回見かけました。お話をうかがうと、採集を始めて10年程とのこと、最初お見かけしたときから、網の取込み方やさばき方、魚を見つけようという姿勢が堂に入ってた。慌てふためく私等とは違い余裕のようなものが感じられる。だけど、ツノダシを見たのは今年が初めてだということでした。今日はハタタテダイを2匹採集したそうで、あとはセグロを採って今年は終わりにしたいとのこと。セグロの居るだいたいの場所は教えて頂ました。来年もお会いできるのを楽しみにしています。


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