磯の魚たち > 魚(幼魚)の画像 タ行 テンジクイサキ タイドプール(潮だまり)や浅瀬で見られる小さな魚たちの紹介

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テンジクイサキ 〔 テンジクイサキ 〕イスズミ科
見られた時期:8月~9月

小さなタイドプールの水面下で採集。流れ藻や漂流物にも良く付いている。数年に1回と個体数は少ない。

イスズミ科の幼魚は判別が難しい。「背びれ軟条部の前方は高く、最長棘より長い」ということ、背びれ及び臀(しり)びれの軟条数でテンジクイサキです。

よく食べ、よく動き、元気いっぱいです。
資料等による日本近海での分布
本州中部以南
撮影個体:3.2cm(成魚:60cm)
 学名:Kyphosus cinerascens (Forsskål 1775) ⦿ 写真クリックで大きい画像

イスズミ科5種の中から採集した3種の比較

日本近海のイスズミ科は下記の5種が知られています。
・ノトイスズミ ・テンジクイサキ ・イスズミ ・ミナミイスズミ ・コシナガイスズミ

*5種の背びれと臀(しり)びれの棘数と軟条数、体側中央の縦列鱗数を比較してみる。

  背びれ棘数 背びれ軟条数 臀びれ棘数 臀びれ軟条数 体側中央の縦列鱗数
ノトイスズミ 11 12 3 11 58~69
テンジクイサキ 11 12 3 11 51~57
イスズミ 11 14 3 13 56~64
ミナミイスズミ 11 12 3 11 62~72
コシナガイスズミ 10~11 15 3 13

コシナガイスズミだけ"コシナガイスズミ属"で他4種は"イスズミ属"に分類されています。"イスズミ属"4種の識別についての論文が出ています(2022年6月)。
 日本産イスズミ属4種の成長に伴う形態と色彩の変化 および幼魚期における識別

この論文を基に当方が採集した3種をまとめてみました(クリックすると拡大画像が開きます)。
*比較しやすいように画像の向きを揃えています。