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私の人生で一番付き合いが永く、生活の一部となっている音楽と映画。気に留めたことのもろもろを書き綴ったAV記です。


スピーカー工作Ⅲ (2015-07-25)
スピーカー工作Ⅱ (2015-06-11)
スピーカー工作Ⅰ (2015-05-22)
レコードのデジタル化 (2015-04-19)
デジタル化に向けて (2011-01-25)
PCでの音楽環境 (2010-11-06)
デジタル
オーディオプレーヤー
(2010-05-25)
A&Vフェスタ2005 (2005-09-24)
耳鳴りの周波数 (2005-05-30)
A&Vフェスタ2004 (2004-12-05)

スピーカーユニットの購入は15年振りかもしれない。

8cm フルレンジ・ユニット Fostex FE83En を使ってスピーカーを組み立ててみました。スピーカーボックスは市販の物を使ったので、「スピーカー自作」ではなくて「スピーカー工作」ですね。

スピーカーを新たに導入した訳は…
自室にて日中にパソコン作業をしながらPCにある音楽を聴きたいのです。ヘッドフォンだと宅配や郵便屋さんの「ピンポーン」が聞こえなくて、ちょっと困ります。

大きなスピーカーは置けないし、大きな音では聴かないので、なるべく小さくて音の良い(当たり前ですが…)スピーカーが欲しい!。予算は1万円~1.5万円。

最初は、自室にアンプが無かったので、アンプ内蔵のパワードスピーカー(ONKYO:GX-70HD2)(下:写真1)を購入。Webで製品レビューなどを見ると、とても良さそうだったのだが…

1週間ほど鳴らしてみると、モコモコした音でアコースティックギターの歯切れのよい音が聞こえず、シンバルの音が貧弱と不満な音でした。

別のスピーカーを物色するわけですが、パワードスピーカーよりもパッシブスピーカー(アンプを内蔵していない)には色々な製品が選べて良い物がありそうです。しかし鳴らすためのアンプの購入が別途必要になり出費がかさんでしまう。

あれやこれやと物色しているうちに、アンプ+スピーカーユニット+スピーカーボックスで約1.5万円という手法に辿りつく。

それは

  アンプ(FOSTEX:AP05)   5,000円 (下:写真2)
  スピーカーユニット(FOSTEX:FE83En)×2   7,720円 (下:写真3)
  スピーカーボックス(FOSTEX:P800-E)×2   2,760円 (下:写真4)

合計15,480円なり、というもの。

5,000円のアンプ?で不安はあったし、板厚9mmのスピーカーボックス?でも不安はあったけれども、あの歯切れのよい FEシリーズの音がまた聴けるということで購入を決意。

(1) (2) (3) (4)
USBオーディオプロセッサー USBオーディオプロセッサー
GX-70HD2 AP05 FE83En P800-E

スピーカーの組み立て作業は至極簡単で、スピーカーユニットに配線を差しこみ、ドライバーを使って箱にネジ止めするだけ。でも、ネジ穴のバリ取りや位置決めなど、一応慎重にやりましたよ。

しかし組み立てていて不満点がひとつ、下の完成写真をクリックして拡大画像を見て頂けると判りますが、左右のユニットの上下が違います。

右のユニットを基準にして取り付け穴の位置を正確に合わせてポンチを打ち、下穴を開けたのだけれども、左は上下を逆にしないと穴が合わないのだ。試しに右の上下を逆にすると、これも合わないのだ。

確認のため、デバイダを使って穴のピッチ、対角線を測ってみたが気になる差異は認められず、もしかしたらフレーム内側が開口部に当たるので、フレーム内部が少しズレているのかもしれない…とも考えられる。初めてですねぇこんなこと、おのずと Mede in China に目が行ってしまう、あぁ…こんなところにも…。

PC ⇒ USB-DAC DSA192U(PC-Audio参照)⇒ アンプ AP05 に接続して鳴らしてみました。

おもちゃ感覚で作ってみたけれど、音を出した瞬間「おっ!良い音!」と思ってしまった。手のひらサイズのアンプも元気良く音を出してくれている!

アコースティックギターの歯切れのよい音も、シンバルの音も聴こえてくる。中高音域も良く延びて女性の声が美しく響く。

パワードスピーカーよりも断然良い音です!

今使っているヘッドフォンの音に近い感じがして、アンプも小さくて場所を取らず、PC用としてはこれで良いのではないか、と思っていたのだが…


聴き始めて1週間後くらいから、どうも音がカサカサする感じがする…、なんか音が美しくない…、ボーカルの子音の伸びが足りないような気がする…、低音はそれなりに出ているけれど、もう少しなんとかならないか…、とあれこれ理由をつけて別のスピーカーユニットを模索し始めてしまった。

新しいスピーカーユニットにした場合、箱から作り直しとなって、またまた楽しい苦労?が待ち受けている。では、予定外になるけれども、音を送り出すアンプを替えたらどうか?と思い立ち、検索を始める。予定外の出費となる為なるべく安い方がいい。

昨今の流行りのD/Aコンバーター付きではなく、純粋のアナログ・プリメインアンプが欲しい。各社のホームページを見ているうちに、とても気になったのが Pioneer の A-30。何が気になったって?それはチラリと見える内部の構成写真でして、もう私の直感がピッピッと反応してしまいました。

誘惑に負けて買ってしまった!

プリメインアンプを購入するのは実に22年振り!!

PC用のアンプとしては、ちょっとデカイ気がするが…
A-30はフルコンポサイズの横幅435mm。TEACのMDデッキとちょうど同じです。

この空間を確保するために、半日がかりで部屋の整理を行ってしまった次第。

発売が2012年3月なので購入価格は半額以下なのです。

いま聴いている環境は、スピーカーとの距離は80cmと近く、ほぼ耳の高さ、鳴らしている音の大きさは部屋(ドアは常にオープン)に入ってこないと判らないくらい小さい。

AP05と比べると音の雑さが取れて、より澄んだ音になり子音が伸びる女性の声がきれい、中高域は良く伸びて、音が眼の前から耳まで伸びてきた。

アコースティックギターの歯切れのよい音もきれいに出てくるし、シンバルの音も少し伸びるようになった。室内楽などはなかなか聴き応えがあったりするが、バイオリン独奏の高音域が少しきつく感じることもある。

ただ、低音域については一応出ているかな?という感じであり、曲によってはどうしても不足感がある。でも AP05に比べて押しだす強さがやや増している感じがするのでアンプを替えて良かったと思う。

低音がドンドン、ボコボコと出てこないので隣室には全く響かず、深夜でも聴いていられるのは良いことかもしれないが、音程が見えてこないというのには不満が残る。

比較するために、使っていないスピーカー KENWOOD LS-X50 があったので聴いてみたが、やはり中高域の歯切れ良さや伸びでFE83Enを選んでしまう。

パワードスピーカーで済ませるという当初の予定とは違ってしまって、DAC/アンプ/スピーカーと基本の構成となってしまった。「最初からこうすれば良かったんだよ!」と、まぁ後悔しています。そうすれば、17,160円が無駄にならなくて済んだのに…とつくづく思ってしまう。

しかし、このページのタイトルは「スピーカー工作Ⅰ」なのです。

今回組み立てたFE83Enは時にはハッとする音を聴かせてくれて、キーを打つ手が止まったりすることもあります。素晴らしいユニットだと感じますが、それでも現状で不満がふたつほどあるわけです。

ひとつは、中域~高域よりのユニットのために中域~低音域にかけての音が不足し厚みに欠けること。

ふたつめは、伸びきる高域において強調する楽器の音が多少カサついたり、ピアノの高音域で「キン」という金属音が出たりすること。(曲によりけりなので必ずではありません)

という訳で、只今、FOSTEX以外のユニットを物色しており、これについては「スピーカー工作Ⅱ」で紹介いたしましょう。


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