Top AV使用機器の紹介 ( ワイヤレス・ヘッドフォン ATH-DWL5500 )  
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ATH-DWL5500 (Audio-technica) 導入の経緯や選択のわけ 購入:2011/4
ヘッドパッドを交換しつつ17年間使用した赤外線のワイヤレスヘッドフォン MDR-IF610 (SONY)と機種交代となる。

私としては、6月に購入の予定でしたが、「誕生日に何が欲しい?」と家族に聞かれて「コレが欲しい!」と答えたら、息子と娘それに妻が折半して買ってくれた誕生日プレゼント。

そのときには、これがきっかけで悩みがまた増えるなんて夢にも思いませんでした…
< 音について >
7.1chのデジタルワイヤレスヘッドフォンですが、通常のヘッドフォンとして使用してみるととても良い音を聴かせてくれます。これまでヘッドフォンはみんなクリアで鮮明な音がする…と思っていた自分の中の基準をリセットし直さなくてはいけません。

最初に感動したのは、今まで気づかなかった小物楽器類の音が良く聞こえること。オーケストラ編成でステージの左右端に位置し、スパイス的に奏でられる打楽器や弦楽器などが実に良く聞こえます。今まで聞いたことのある曲でも「あ~こんな楽器も鳴っていたんだ~」という感じです。

ふたつめの感動は、それぞれの楽器がそれらしく鳴ること(原音の感覚は人それぞれ違うので原音という表現は使いませんが)。その曲で主役となる楽器あるいは各旋律で主役となる楽器が聴き惚れるほどに良く鳴ります。

聴きなれた曲は輝きを増したように鮮やかで再度聴きなおし、今までなんとなく面白味が感じられなくて聴き飛ばしていた曲が活気を帯びてきて思わず聴き込んでしまいます。

ピアノの曲など聴いてこなかったのですが、今は眼を閉じて聴き込む曲もあります。また、スネアドラムのアタック音がとても新鮮で、スナッピー(裏に張ってあるワイヤー)の有り無しが判りますし、タンバリンも皮有りか無しかが良く判ります。

中域~高域にかけては上記のとおりで良く出ています。低域は良く締まって輪郭がはっきりしていますが、曲によってはややあっさりかな~という感じも少しはあります。量感の設定が0~5まで6段階あり、当方の設定は2。量としては多からず少なからずといったとこで、それぞれの楽曲で表現するベースの量感は出ていると感じています。

不満点を挙げてみると、音像の輪郭がやや不鮮明でもう少しキュッと締まって欲しいこと。音の透明感がもう少し欲しいこと。
< 試聴環境と音楽のソース源 >
ソース源はMD。CS放送ミュージックバードの32KHz放送を JA30ES(SONY)でMDにダイレクト録音し、再生は MD-5mkII(TEAC)から光ケーブルでワイヤレスヘッドフォンの送信機に接続しました。

曲の種類はイージーリスニング系で、PCM放送の終了(2011年7月31日)前に60本ほど録りました。曲数に換算すると約1300曲ほど。

CDの44.1KHzには及びませんが、あらためて聴くと非圧縮のためか、なかなか良い音がします。この価値ある放送が終了してしまうのは本当に残念です。

ミュージックバードの後継となる SPACE DiVA でもイージーリスニングのチャンネルがありますが、こちらは圧縮音源のMP2で128kbps。初めて聴いたとき「これはひどいな…」と感じました。

お子様たちがステージのあちらこちらでめいめい勝手に音を出している…そんなイメージです。各楽器の音質も響きも曲の余韻も感じられず、ただただ煩く聞こえます。この音楽ソースではヘッドフォンの良さが判りません。
< 装着感とバッテリー >
初めて被ったときに「あ、軽い!」と感じました。これまで所持していたヘッドフォンの中では一番軽い。顔に直接触れる部分のイヤパッドが一般的なドーム状ではなく、平面になっているので圧迫感をほとんど感じません。

イヤパッドは合皮ではなくフェルト感のもので、これは私がヘッドフォンを選ぶときのひとつの要素にもなっています。

バッテリーは単3の充電式、付属のものと別途購入のエネループを交互に使い、私のペースでは月1回か2回の交換があります。

ワイヤレスヘッドフォンの充電方式には送信機本体にヘッドフォンを掛けて充電するものもありますが、置き場所を拘束されるのと、電池が切れたら待たなければならない、ということがあるので、バッテリー交換式のほうが使いやすい。
< 送信機 >
横幅はほぼハガキサイズ。リモコンは無いので手動で操作しますが、主に使用するのは電源の ON/OFF と入力の切り替え。手を少し伸ばせば届く位置にあるので、そんなに不自由を感じたことはありません。
< サラウンド感 >
このヘッドフォンの”売り”のひとつでもでもある 7.1ch サラウンド。ヘッドフォンの音場は耳から頭部にかけてあるわけですから、物理的な位置、例えば、顔の前を横切る虫、横から吹きつける風、身体を突き抜けていく車、などの体感は難しい。

スピーカー配置でのサラウンドを味わった私としては 10点満点で1点といったところでしょうか。しかし、音自体が良いので、巨大なホールや洞窟の中での場面の音は雰囲気がでています。
< エージング >
このヘッドフォンはエージング(慣らし)が必要です。聴き初めの頃はピアノの高音部での演奏でキー音の後に「キン」といった薄い金属板を叩くような音が付きまとい、「え~?これがピアノの音?」と驚いたものです。音を確かめるべく近くの音楽スタジオに確認に行ったりもしました。

おおよそ2カ月ほど聴いているうちにその音はなくなりましたが、逆に失われた音もあります。

それはスチールギターの響き。弦を新品に張り替えた直後の、あの心地よい響き(次の日には失せてしまう)が味わえたのに、エージングが進むとともに無くなってしまいました。これはちょっと残念。
< 外の音が良く聞こえる >
オープンタイプのヘッドフォンなので外の音が良く聞こえます。窓を開けていると車やバイクの音、夏のセミの鳴き声、家の中ではエアコンの送風音やドライヤーの音など意外と良く聞こえますので、音楽をじっくりと聴きたい場合は深夜に限ります。
< 増えた悩み >
  (1) もっと良い音がするヘッドフォンがあるかもしれないな~
    ヘッドフォンの音の良さに目覚めてしまい、これまで10数万円という高級ヘッドフォンの存在が信じられなかったのが、今は「それもあるかもしれない…」と認めるようになりました。それならば、このワイヤレスヘッドフォンと同価格帯の有線ヘッドフォンはどういう音がするのだろう?という訳で、一応買ってみました Q701(AKG)3万円前後 ⇒ 詳細は Q701 参照。
  (2) 音の良い音楽ソースをどうやって手に入れようかな~
    これまで録音を主体としてきたのでCDはあまり持っていません。PCM放送が終わってしまったたことで音源の確保が難しくなりました。今後はSPACE DiVAやNHK-FMで曲を探し、CDを購入するという手順を踏むしかなさそうです。
  (3) やっぱりCDプレーヤーを買ったほうがいいのかな~
    CDを購入すれば再生するプレーヤーが必要となります。PCのある部屋にはCDプレーヤーはありません。PCでCDからのリッピングを行うとすればPCオーディオには最適かもしれませんが、専用CDプレーヤーとPCのCDドライブで読み込む音の差が今のところ私には判っていません。
  (4) PCオーディオも良い音で聴きたいな~
    ここに記述する1年ほど前に、PCで音楽を聴き始める取り組み( 別画面で開きます⇒ AVつづれ記-PCでの音楽環境 )というのを書いておりますが、音の良いヘッドフォンを手に入れたことで ①音源ソースの質 ②ドライバーソフトの選択 ③再生機器 などを見直さなくてはならないと感じるようになりました。