磯の魚たち > 魚(幼魚)の画像 ア行 イスズミ タイドプール(潮だまり)や浅瀬で見られる小さな魚たちの紹介

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イスズミ 〔 イスズミ 〕イスズミ科
 見られた時期:7月~9月

タイドプールに寄せ集められた漂流物に付いていた。木片やら何かの茎やらの漂流物には、他の魚もついていて、アミメハギ、シイラ、アミモンガラ、テンジクイサキ、マツダイなどが見られました。

同種にノトイスズミ、ミナミイスズミというのがいますが、この個体サイズの写真で種の同定は難しいと専門家のご意見です(標本では可能)。

2007年~2014年の間に5年5回採集してみて、背びれと臀(しり)びれの軟条数でイスズミと確信。
本や資料等による日本近海での分布
本州中部以南
撮影個体:2.7cm(成魚:70cm)
学名:Kyphosus vaigiensis (Quoy & Gaimard 1825) ⦿ 写真クリックで大きい画像
イスズミ

4年振り、7月中旬に採集した個体。

模様が少し異なるので、見つけたときには別の種類か?と思ったものでしたが、背びれ及び臀びれの軟条数でイスズミです。

撮影個体:2.4cm(成魚:70cm)
⦿ 写真クリックで大きい画像
イスズミ

上記と同じ個体ですが右側の模様は少し異なっていて、こちらの方がイスズミっぽいです。

撮影個体:2.4cm(成魚:70cm)
⦿ 写真クリックで大きい画像

イスズミ科5種の中から採集した3種の比較

日本近海のイスズミ科は下記の5種が知られています。
・ノトイスズミ ・テンジクイサキ ・イスズミ ・ミナミイスズミ ・コシナガイスズミ

*5種の背びれと臀(しり)びれの棘数と軟条数、体側中央の縦列鱗数を比較してみる。

  背びれ棘数 背びれ軟条数 臀びれ棘数 臀びれ軟条数 体側中央の縦列鱗数
ノトイスズミ 11 12 3 11 58~69
テンジクイサキ 11 12 3 11 51~57
イスズミ 11 14 3 13 56~64
ミナミイスズミ 11 12 3 11 62~72
コシナガイスズミ 10~11 15 3 13

コシナガイスズミだけ"コシナガイスズミ属"で他4種は"イスズミ属"に分類されています。"イスズミ属"4種の識別についての論文が出ています(2022年6月)。
 日本産イスズミ属4種の成長に伴う形態と色彩の変化 および幼魚期における識別

この論文を基に当方が採集した3種をまとめてみました(クリックすると拡大画像が開きます)。
*比較しやすいように画像の向きを揃えています。